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部屋の入退室に顔認証(Amazon Rekognition)を導入してみました。

2020/06/17

こんにちは、プロジェクトマネージャーの李です。

最近 Amazon Rekognition の精度と処理速度がかなりいいということで、社内のメンバーで顔認証アプリを作ることになりました!

Amazon Rekognition とは?

今年の1月に弊社オフィスの増築があり、鍵付きの部屋がちょうど取り壊されることになったので、期間限定でこの扉に設置してみることにしました。

従来の入退室方法と解決したいこと

元々備品などを置いておく倉庫として使われていたのですが、いつも以下の方法で入退室を行っていました。

  1. 鍵を暗証番号付きの箱から取り出し、
  2. 鍵で扉を開けて入室し、
  3. 用事が済んだら鍵を掛けて、暗証番号付きの箱に鍵を戻す。

「省略出来たら楽なのに…」と思っていたのは下記の2点です。

  1. 暗証番号を記憶、入力すること。(社内の人であれば暗証番号は知っているという前提がございます。)
  2. 鍵の物理的な取り扱い。(鍵の開け閉め、保管)

AWSとセサミを使って入退室を楽にする!

上記、省略したい部分を解決するために、以下を考えました。

1. に関しては、顔認証 (AWS Rekognition) を用いて解決出来そうです。
特に、シーズの社員で、かつ社内にいる状態であれば暗証番号付きの箱は誰でも開けらます。そのため、社内にいる、かつ顔写真(セキュアなシステムの中に存在する)が登録されているのであれば、同等のセキュリティレベルであろうということで、会社から許可をもらえました。

2.については、セサミという製品を用いて対応できました。
セサミの製品詳細につきましては省略しますが、簡単にいうと、鍵を拡張し、アプリで鍵のドアを開け入退室を記録できるということができます。物理的な鍵の開け閉めの部分をapiで連携できたので、その部分だけをクラウドで利用させていただきました。「SESAME (セサミ) 」はスマホで家の鍵を開閉出来るスマートロックです。

このセサミ、めちゃくちゃいい感じです!3Dプリンターでどんなアダプターでも作れるところが本当に便利です。

参考:https://jp.candyhouse.co/pages/sesame-features

顔認証Androidアプリの開発

作成した顔認証アプリの主な機能は下記の通りです。

  • 顔認証機能 ➜ 事前に登録された顔と、入室しようとする人の顔が一致しているかどうかの判定。
  • セサミ連携 ➜ 認証が通れば、セサミの鍵を解錠させる。

※その他、顔写真を登録する管理画面も作りました。

検証結果

システム完成後、下記の条件で実験してみました。

  • 顔画像 ➜ 社内の数人が登録されている
  • スマホ(Android)で常時起動 (wi-fi)

3日間ほど試してみた結果、以下のことがわかりました。

  • めちゃくちゃ楽!ハンズフリー最高だなと思いました。
  • とにかく Rekognition が優秀で精度がいいです。一卵性双生児の双子も見分けられるし変顔をしててもきちんと認識されました。そして高速です。認証自体は通信込みで、平均して1~2秒前後でした。たまに4秒前後も出たりしましたが、稀なので問題ないと思います。
  • 連続稼働の可否は端末に依存してしまう。スマホでもできてしまうのですが、やはりパワー不足や耐久性に問題があるので、やるなら専用の端末かPCが無難なのかなと思います。数日程度なら問題なさそうです。(時代が解決してくれるはず。。。)

ちなみに費用は、運用では3日間通して数円程度でした。

終わりに

web apiさえあれば何でも連携可能なので、今後は管理機能を充実させていきたいと思います。いろいろと試していきたいと思いますので、これからもお楽しみに!

また、弊社ではAWS導入に関する相談会を行っております。

「これからクラウドを検討していきたい」「運用中のサービスを移行したい」など、お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください!

https://www.seeds-std.co.jp/accloud/aws_consultation_mtg/